カイコの部屋


平成22年(2010年)




平成22年度 都市間交流教育推進指定校

〜蚕(カイコ)を通した交流事業について〜

                                          伊勢崎市教育委員会

1 目的
  伊勢崎市及び東京都台東区の児童が、カイコの飼育体験等を通して、生物の成長について学習し合うと
 ともに、互いに観察したことや気付いたことなどを情報交換することによって、様々な見方や考え方を学び
 合い、自らの生き方を深め合う。

2 交流実施校(全5校)
 ○群馬県伊勢崎市立境島小学校
 ○東京都台東区立浅草小学校
 ○東京都台東区立東浅草小学校
 ○東京都台東区立富士小学校
 ○東京都台東区立金竜小学校

3 交流内容
 ○交流の内容としては、まず蚕(カイコ)の飼育の様子について情報交換を図ることからはじめ、徐々にその
  内容を拡げていきたい。
 ○生き物の成育に関する理科の学習から、各地の特色(地形、伝統産業など)の紹介等を通して、社会科や
  総合的な学習での学び合いの場としていきたい。

4 交流の方法
 ○交流の方法としては、現在、教育のIT化が進んでいるので、学校のWebページ上での情報交換を中心に
  進めていきたい。
 
台東区には東武伊勢崎線の終点・浅草駅があり、伊勢崎市とは古くからヒト、モノの行き交いがありました。
今年も伊勢崎市から台東区の小学校4校に、蚕種と人工飼料、新鮮な桑の葉が届けられ、蚕を通した都市間交流事業が継続されています。



2月16日(水)  まゆ人形づくり  
大槻先生を講師にお迎えして、3・4年生が総合的な学習の時間にまゆ人形づくりを行いました。

この日は学習参観を兼ね、保護者のみんさんにも人形づくりに参加していただきました。

今回子どもたちが作るまゆ人形は、今年の干支のウサギです。
細かいところを切る作業がちょっと大変でしたが、親子で協力し素敵な作品に仕上がりました。 
←ママ助けて〜、うまくできないよ〜

な〜にわがまま言ってるの、あきらめちゃダメ!
でも、本当はママもできないよ〜。


→お母さんも真剣です、ボクも真剣です
こちらは、先生の作品です。  こちらは、子どもたちが作った作品です。かわいいでしょ!  


1月20日(木)  機織り体験学習  
絣の郷にて機織りを3・4年生が体験してきました。  
身近にない機織りを実際に触れることができ貴重な体験をすることができました。
手と足のリズムをあわせて織りあわせるのが難しかったようです。
自分で製作した物は、世界で一つだけの貴重なコースターになりました。

11月29日(月) 座繰り体験学習  
   
神保先生と高橋先生をお招きして、3・4年生の児童が繭から糸を引く座繰り体験学習を行いました。
今回、糸引きに使用した道具は「上州座繰り機」です。
はじめに、上州座繰り機の説明をしていただきました。子どもたちは初めて見る座繰り機に興味津々です。 
次に、鍋の中で煮た繭20個程から細い糸を集めて1本の糸にしていきます。
   
   
一人ずつ、全員が座繰りを体験させていただきました。

右手は繭が入った鍋の中を筆のような小さな箒でかきまぜ、
左手は座繰り機のハンドルをゆっくり一定の速さで回します。

右手と左手の速さの違う動きが難しかったようです。
でも、慣れてくるとだんだん上手に回せるようになりました。     
   
 糸枠に巻き取ったあと、引いたばかりの糸を真剣に見る子どもたち 繭から糸を引いていくと、最初は白かった繭がだんだんと透けてきて、最後には中から蛹が出てきました。


10月25日(月)  座繰り体験学習打合せ
3・4年生が11月29日の総合の時間に、1学期に収穫した繭から糸を引く、座繰り体験学習を行います。

講師の神保千代子さんが打合せのため、前橋から来てくれました。

神保さんは富岡製糸場解説員として活動するほか、全国各地で座繰りの実演、体験指導を行っています。

一昨年は、フランスのリヨンで実演を行ったそうです。当日が楽しみです! 
学校保管の「上州座繰り器」を点検していただきました。きちんと手入れをすれば、まだまだ十分使えるそうです。
神保さんの着ているお召し物は、伊勢崎銘仙をリメイクしたものだそうです。
素敵なお衣装に、思わずうっとり! 着こなしのセンス、抜群です!

8月30日(月)    
またまた桐生のおばあちゃんから、お手紙が届きました。

境島小のみなさん、残暑に負けずがんばってくださいとのことです。

桐生のおばあちゃん、ありがとうございます!  



8月24日(火)    
都市間交流教育推進事業

蚕の飼育を通して都市間交流事業を行っている東京・台東区の小学校2校(浅草小・金竜小)から、蚕の飼育の様子をまとめた冊子が届きました。

島小のホームページ「カイコの部屋」を見てくれていることも載っていました。



8月20日(金)    
←8月19日付朝日新聞をご覧になった桐生のおばあちゃんから、ご丁寧なお手紙をいただきました。


→おばあちゃんは3年前の夏、初めて蚕を飼育したときの様子を一冊のミニ本にまとめました。貴重な一冊を本校に送ってくれました。
※マウスポインタ移動



8月19日(木)    
  7月21日、4年生の5人が朝日新聞の記者さんから蚕の飼育に関する取材を受けました。

その時のインタビューの様子が、本日の朝日新聞(群馬版)に掲載されました。

5段抜きの大きなスペース、全員のインタビュー記事が掲載されていてみんなビックリ!→トピックス 


7月21日(水)    
新聞記者の取材

蚕の飼育に取り組んだ児童の様子を取材するため、朝日新聞前橋支局の記者さんが来校しました。インタビューを受ける4年生です。

記者さんは、蚕の飼育に取り組んだ裏話などを子ども達から上手に聞き出していました。


7月12日(月)  1学期に取り組んだ今年度の蚕の飼育、繭の収穫が一段落しました。2学期(11〜12月)には、座繰り体験による糸引きを予定しています。
糸引きの様子についてもHPで随時お知らせいたします。乞うご期待!  
県蚕糸技術センターで熱処理をしていただいた繭が戻ってきました。
今年の繭は大きくて、とても立派な繭に仕上がりました。

蛹は熱風で処理されているため、羽化することはありません。
今後、秋には繭から糸を引く座繰り体験、冬には繭玉人形づくりを予定しています。



7月9日(金)   
←受精した卵は赤茶色に変色しています。受精しないで産んだ卵は黄色のままです。


→こちらは役割を終えたオスです。


7月7日(水) 交尾、産卵   
カップル誕生!

こちらは交尾の写真です。
メスには誘引腺という器官があり、ここから出る匂いでオスを導きます。
オスは翅を激しく動かしながら、メスに寄っていきます。
この匂いは人間にはわかりません。  
  
産卵の映像です。

メスは500粒もの卵を産み終えると、やがて死んでしまいます。

産み付けられた卵は色が変わっていきます。

産卵後24時間(黄色)
産卵後48時間(赤茶色)
越年卵(藤ねずみ色)
  


7月5日(月)    
朝、見てみたら、合計5つの繭から成虫が出てきていました。
「これ、交尾してるんじゃない?」 「でも、オスのところから出てきたどうしじゃない??」 
「もしかして、オスだと思ってた繭にメスのが混ざっていたのかな??」    どうなんでしょう?


7月4日(日)    
昨日出てきた成虫。まだ体が伸びきってなかったようです。
今日は触覚も伸びて、凛々しい!


7月3日(土)   
1つの繭から、成虫が出てきていました!


6月29日(火)  収繭(繭かき)→毛羽取り→選繭 
収繭(繭かき)

蔟(まぶし)から繭を取り出します。
けっこう、しっかりとくっついています。
毛羽取り

ただ引っ張る、というより、皮を剥くような感じで回しながら毛羽を取っていきます。

※マウスポインタ移動
選繭

よい形のものと、それ以外のものを分けて、数を数えました。
全部で411の繭がとれました。

オスとメス、それぞれ5つずつ選んで、成虫になるところの観察をします。

みんなの繭は県蚕糸技術センターに持っていって、処理をしていただきます。
※マウスポインタ移動


6月25日(木)  第30日目  
蚕への桑の供給が終わった桑畑。

労務技士さんにお願いして、桑の木の枝を来シーズンのために根本から切っていただきました。



6月24日(木)  第29日目  
繭作りがほぼ完了しました。


7月29日(火)の5校時(13:45〜)

収繭(繭かき)→毛羽取り→選繭を行います。


6月23日(水)  第28日目  
←玉繭
2頭の蚕が一緒に繭を作ってしまうことがあります。
この一回り大きな、ちょっとでこぼこな形の繭を玉繭といいます。この繭から取れる糸は節がありますが、この節がかえって味わいのある糸になるそうです。

→こちらはちょっと小さなミニ繭

繭を作る前の動画です
 ↓


繭の中で糸を吐く動画です
 ↓


     
   
上の写真は金井さんのお宅で飼育している蚕です。左は回転蔟、右はわら蔟で繭を作っている様子です。   


6月22日(火)  第27日目  
お蚕さん達は、マンションへの入居もほぼ完了したようです。
入居前に一度オシッコをすると、蚕は休むことなく糸を吐き続け、しばらくの間オシッコをすることはありません。

次にオシッコをするのは、蚕が繭の中で蛹から蛾になり、繭から出てくるときです。
オシッコをして繭を柔らかくし、硬い繭を食い破って出てきます。

それまでは、一度もお漏らしすることはありません。
尿漏れに「ハルンケア」、なんて必要ありません! 
↑                                              ↑
これはお年玉袋です。中を見ると、しっかり繭を作っています。          こちらは、丸めた紙の中に繭を作
蚕は足場を固定すると、どんなところでも繭を作ります。                っています。 


6月21日(月)  第26日目(営繭)  
繭作りが本格的になってきました。

500頭の蚕は、これから一斉に繭を作り始めます。

桑くれも本日で終了となります。 


 6月18日(金) 第23日目(5齢→営繭)
オット!

気の早い蚕が、高層マンションの一室で繭を作り始めました。
頭を8の字に振りながら、懸命に糸を吐いています。
週末、児童は蚕を自宅に持ち帰り、上蔟・営繭の様子を観察します。

ガンバレ!ニッポン、ガンバレ!蚕ちゃ〜ん  


  
蚕が糸を吐いている映像です。

頭を8の字に振りながら糸を吐く様子がわかります。


6月17日(木)  第22日目(5齢)
蚕が繭を作るための部屋、蔟(まぶし)の準備が始まりました。蚕用の高層マンションです。

児童が使用する蔟は、正規のサイズのものを1/4にカットしたものです。 
廊下に掲示してある蚕の絵は、児童が描いたものです。
学習参観に来られた保護者の方にも、給桑と残渣(食べかすやふん)の取り除き作業を手伝っていただきました。
こちらは、金井さんのお宅で飼育している蚕の様子です。

とても大きく成長していました。
約2500頭います。 
こちらも、金井さんのところで見せていただきました。

回転蔟(左)と、わら蔟(右)です。 


6月16日(水)  第21日目(5齢)

※あと5日ほどすると、蚕は繭をつくり始めるそうです。
給桑と残渣(食べかすやふん)の取り除き作業は、各自が責任をもって行います。

蚕は長い年月をかけ人間によって品種改良が重ねられ、家畜化されているので、カゴから自分で出て餌を探しに行くことはしません。
桑を与えてもらうまで、じっとおとなしく待っています。

蚕は約5000年前から選抜、改良が進み、最も家畜化した動物です。蚕は人間が家畜的に改良したため、成虫になっても飛べず、口も退化しています。したがって、逃げたり、人間をかじったりすることはありません。
蚕はとてもやさしい動物ですが、まだ恐くて触れない児童もいます。
生き物に触れることも勉強です!
こちらは、自分一人で蚕の世話をしています。
「カイコちゃん、カワイ〜!」
顔つきは、開業当時の新幹線の先頭部分に似ていると思いませんか? 


6月15日(火)  第20日目(5齢)  



朝、てんこ盛りに与えた桑の葉ですが、半日でほぼ完全に食べ尽くしてしまいます。体を伸ばすと約70mm位まで大きくなりました。

←こちらは、朝の状態


  ↓こちらは、半日後の状態


6月14日(月)  第19日目(5齢)
蚕の幼虫が再び学校に戻ってきました。
週末、児童が自宅で蚕の世話をしている間に、蚕は4眠→5齢に入ったようです。体調も約50mmに成長しました。
こちらは4齢の脱皮殻です。


6月11日(金)  第16日目(4齢)
いよいよ今日から週末の3日間、児童は蚕を各自の家に持ち帰り、自宅で蚕の世話をします。
500頭の蚕を8等分して、それぞれの箱に入れて持ち帰ります。

1日3回の給桑、残渣(食べかすやふん)の取り除き作業をしながら、蚕の生態を観察します。日曜日の午後には、早い蚕は4眠に就くかもしれません。

持ち帰った蚕は、月曜の登校時に学校に持ってきます。



6月10日(木)  第15日目(4齢)  
体長約35mmに成長。

ひたすら桑の葉を食べて成長を続けています。
蚕は桑の葉以外食べません。水分も桑の葉からとります。

まさに伸び盛りです。  


  
几帳面な食べっぷりをご覧ください。

休むことなく、食べ続けています。まさに「あきらめない」ですね!


6月9日(水)  第14日目(3眠→4齢)  
脱皮をしているところの写真です。

蚕はずっと固まっています。
 


脱皮をした瞬間の映像です。
感動の一瞬です!


 6月8日(火) 第13日目(3齢)  
体長約25mmに成長。

桑の葉は刻まずに、大きな葉のまま与えていますが食べっぷりは良好です。

蚕の動きがだいぶ鈍くなってきました。今夜あたりから眠(3眠)に入るようです。 


6月7日(月)  第12日目(3齢)
お蚕さんたちは、3泊4日のお泊まりから帰ってきました。

3齢に入り、蚕の幼虫はまた一回り大きく成長しています。
はさみで刻む桑の葉も、以前よりだいぶ大きくなりました。


  
3齢の蚕の動きです! 


6月5日(土)  第10日目(2眠→3齢)

関口先生のお宅にお泊まりしている蚕の様子を拝見に行ってきました。  


昨日、午後6時30分から蚕は眠(2眠)に入り、動きが止まりました。

一夜明けて蚕は眠から覚め、再び動き始めます。新しい桑の葉を欲しがっているようです。



                        こちらの写真は2齢の脱皮殻です
                                 ↓  
3齢の桑くれ

新しい桑の葉をはさみで刻みます。

ネットを被せ新しい桑の葉を与えると、蚕はすぐにネットの下から這い上がってきました。

蚕は乾燥した古い桑の葉は食べません。新しい桑の葉は匂いでわかるようです。  
こちらは金井さんのお宅で飼育している蚕の様子です。

4LDKのマンションのように広い部屋です。 


 6月4日(金) 第9日目(2齢)

※明日、明後日、500頭の蚕は再び講師の関口先生の家にお泊まりとなります。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
なお、来週の土・日は児童が各自の家庭に持ち帰り蚕の世話をします。
桑の葉には大きな穴が開くようになりました。食べっぷりも良好で、順調に成長している様子がわかります。

これまでの箱(蚕の部屋)が小さくなってしまったので、本日、一回り大きな家に引っ越しました。
三畳一間の下宿から、2LDKのマンションへ引っ越し、と言えばわかりやすいでしょうか。


6月3日(木)  第8日目(2齢)  
体調約10mmに成長。

桑の葉の食べっぷりも良好のようです。


6月2日(水)  第7日目(2齢)  

2齢の桑くれ

蚕は眠から覚めて、再び動き始めまました。桑の葉を与えるとすぐに食いついてきます。 
  

動いてます!

怪しい動きではありません。



6月1日(火)  第6日目(1眠)
眠ってます!  眠に入り、蚕の幼虫は身動きひとつしません。 掃立てが終わり、蚕種の台紙に残った白い抜け殻です。 



5月31日(月)  第5日目(1齢)  
蚕の動きがだいぶ鈍くなってきました。
これから眠に入ると、蚕は桑の葉を食べなくなります。

眠の扱い:
桑の葉をやらずにそっとしておきます。眠の期間は1〜3眠では約1日、4眠では約2日です。脱皮は約1時間かかります。
脱皮:
幼虫の皮膚はからだの成長にあわせて大きくならないので、古い皮膚を脱いで大きくなります。その下には新しい皮膚がつくられています。蛹化と羽化のときにも脱皮します。


5月30日(日)  第4日目(1齢)
講師の関口先生のお宅にお泊まりしている蚕の様子を拝見に行ってきました。

気温が低いため、生育が少し遅れ気味です。 
体が光ってきたので、もう少しで眠に入りそうです。
こちらは金井さんのお宅で飼育している蚕の様子です。


5月28日(金)  第2日目(1齢)

※蚕は順調に成長しています。明日、明後日は学校が休みになるため、
500頭の蚕は講師の関口先生の家にお泊まり保育となります。  
1日でこんなに大きく成長しました。

孵化したばかりの幼虫は黒く毛がはえているために、蟻蚕または毛蚕(けご)と呼ばれますが、もう体の色は白っぽくなってきました。
これで2〜3日分の桑です。これからどんどん食べる量が多くなります。  柔らかな桑の葉をはさみで細かく刻みます。  細かく刻んだ桑の葉を、幼虫の上にかぶせるようにしてやります。
刻んだ桑の葉はしおれやすいので、補湿のためスポイトで新聞紙に給水します。 幼虫はしおれた葉を食べません。 蚕が食べやすいように、桑の葉をハシでつまんで平らにします。 


5月27日(木)  第1日目(掃立て)

※孵化した幼虫に初めて桑を与えることを掃立てといいます。
朝、8時30分に県蚕糸技術センターに蚕種を受領に行ってきました。
この施設は群馬県で唯一、蚕の卵を管理しているところです。
今回飼育する蚕品種名は「ぐんま200」です。

場所は前橋市総社町にあります。  
蚕種はシャーレに入っていました。これで1蛾分(約500頭)です。 袋を開くと、孵化したばかりの幼虫(毛ご)がうじゃうじゃいます。 こちらは、金井さんが飼育する5蛾分の蚕種です。(約2500頭)
教室で関口先生から蚕種で栄えた島村の歴史や、蚕の飼育についてお話しを聞きました。
蚕は桑だけを食べて成長します。
水も飲みません。水分は桑からとります。

蚕は卵から成虫になるまで、約1ヶ月間で体重が1万倍にも増えるそうです。
学校の桑畑で、蚕に与える桑を摘みました。初めて蚕に与える桑は、上から3〜4枚目の柔らかい桑を摘みます。
蚕が食べやすいように、桑をはさみで小さく切ります。 桑を与えると、蚕はすぐに桑に食いつきます。  桑をくれたら、桑がしおれないようにサランラップで覆います。
今日から約1ヶ月間、3・4年生7名は「総合的な学習の時間」に蚕の飼育に取り組みます。

児童の中には、カイコはちょっと苦手という児童もいます。無理をしないで少しずつカイコに慣れていってほしいと思います。
今日は近くに寄れませんでしたが、桑をはさみで小さく切る作業に一生懸命取り組んでいました。ガンバレ!


 5月26日(水) 最終打合わせ
本日午後4時から、明日の掃立てに向けて、講師の関口先生、地元島村で養蚕農家復活を目指す金井拓美さんを交えて、最終打合せを行いました。
今年度、学校で飼育する蚕は1蛾分(約500頭)ですが、金井さんのところでは5蛾分(約2500頭)を飼育します。かなり気合いが入っています。
明日の朝、県蚕糸技術センターで蚕種を受領し、午前9時35分(第2校時)から教室で掃立てを行います。
掃立ての様子をご覧になりたい方は、学校までお越しください。   


5月21日(金)  蚕の基礎知識A

問1 蚕の成虫「カイコガ」1匹は、いくつの卵を産むでしょうか?

<正解> 約500コ

 蚕の卵は、菜の花の種のように見えることから「蚕種(さんたね、さんしゅ)」と呼ばれます。1匹のカイコガは、約500粒の卵を産みます。
 江戸時代の終わりごろから明治時代の始めごろのヨーロッパでは、蚕の卵でうつる病気が多発していたので、海外に島村など日本の蚕種が売れました。


問2 マユ1コから何メートルの糸がとれる?

<正解> 約1,200メートル

 蚕は、2〜3日かけて約1,200メートルもの1本の糸をはいてマユをつくります。マユの糸の太さは、人の髪の毛の1/4ほどです。

   
桑の生育状況(5/21撮影) 


5月13日(木)  蚕の基礎知識

<蚕の一生>

蚕は、一生の間に卵→幼虫→蛹→成虫(蛾)の4つの姿に変わります。

@卵の殻を食い破って、幼虫が卵から出てきます。(孵化)
A幼虫は、桑の葉を食べて大きくなります。そして、4回休んで(眠)、皮を脱ぎます。(脱皮)
B幼虫になってから約25日たつと、幼虫は糸を吐き、約2日で自分の体をつつみ込む繭をつくります。(営繭)
C繭をつくってから約3日たつと、繭の中で幼虫は蛹になります。(蛹化)
D蛹になってから約12日たつと、蛹は成虫になって繭から出てきます。(羽化)
E成虫は交尾をし、メスの成虫は卵を産みます。(産卵)


  


1齢
 1回目脱皮
2齢
 2回目脱皮
3齢
 3回目脱皮
4齢
 4回目脱皮
5齢
 

繭から糸を引いて「着物」をつくるには

@着物1枚(1反700g)つくるのに、
 桑葉100Kg、蚕2700頭、繭5Kg、生糸900g
A繭1粒の重さはおよそ2g、糸の長さは1,200m




5月12日(水)  掃立てに向けて準備が進んでいます。
今年度、蚕の飼育を行う3・4年生は全員で7名です。(3年3名、4年4名)
7名で500頭の蚕を飼育します。

○掃立日 平成22年5月27日(木) 2時間目(9時35分〜)

○掃立量 1蛾分(約500頭)

○掃立前に用意するもの
  ・菓子箱(30cm×25cm位のもの) 各人1箱
 ・新聞紙 10枚
 ・サランラップ(家庭用大型のもの)
 ・桑の保湿布(古バスタオル、古タオル) 各人2枚
 ・桑切り用はさみ(包丁) 各人
 ・スポイト(保湿補給用)
 ・除沙あみ(洗濯しておく)

桑の生育状況(5/12撮影) 


5月10日(月)  関口政雄先生から、蚕を飼うときの注意をいただきました。

<蚕を飼うときの注意>

○注意すること
 ・蚕は室内のできるだけ暖かいところに置く。(26℃)
 ・直射日光は避ける。
 ・桑は学校で用意した桑を与える。(他の桑は野菜などの消毒液(農薬)が心配)
 ・与える桑の量は適当に目見当でよい。
 ・濡れ桑は与えない。(乾かしてから)
 ・桑をくれたら桑がしおれないように、サランラップまたはパラフィン紙でふんわりと覆う。
 ・蚕は手で触らないように箸などを使う。

○掃立て(はきたて)の作業
 ・桑摘みは上から3〜4枚目を摘む。
 ・蚕座(蚕を入れる箱)の下にサランラップを敷く。
 ・掃立てには桑を1cm位の幅に切って与える。
 ・与えた桑がしおれないように、新聞紙を折って(保湿紙)水に浸してから敷く。
  新聞紙が乾いたらスポイトなどで給水する。
 ・桑を与えたらサランラップで上を覆う。
 ・一日に朝・昼・夜、3回桑を与える。

   



5月7日(金)  本日よりカイコの部屋をアップします。
ホームページを通してカイコの成長の様子をお伝えしたいと思います。

※蚕の掃立ては5月27日(木)を予定しています。

 本校では3・4年生の「総合的な学習の時間」に蚕の飼育を教材に取り入れた授業を隔年で実施しています。(隔年実施は複式学級のため)
 蚕の飼育を通して、生命の神秘を学ぶとともに、かつて養蚕で栄えた地域の歴史、伝統を学ぶことを目的としています。
 また、蚕の飼育だけでなく、児童は収穫した繭から糸を引く座繰り体験、繭玉人形づくり、機織り体験にも取り組み、1年を通して養蚕、製糸、織物について学習します。


<蚕の飼育を始めたきっかけ>

 平成13年、当時、本校の校長であった大谷和江校長の発案で、かつて蚕種の生産地として日本だけでなく遠くヨーロッパにまで知られ、養蚕で栄えた島村地域の歴史と伝統を児童に知ってもらおうと、3年生の総合的な学習の時間に蚕の飼育を取り入れた授業を始めました。
 平成16年度までは毎年、3年生の総合的な学習の時間に蚕の飼育を行ってきましたが、その後、児童数の減少により複式学級となり、平成18年度からは3・4年生合同で、隔年で蚕の飼育に取り組んでいます。
 平成13年の第1回から毎回、児童に蚕の飼育や地域の歴史等について指導・アドバイスしてくださる先生は、かつて県蚕糸課長などを歴任し、長年本県養蚕の裏方として尽力してきた関口政雄先生です。



<今年度の予定>

 ○1学期蚕の飼育
  ・5月27日 掃立て作業
         ※孵化したばかりの体長3ミリほどの蚕に、摘んだ桑の葉を細かく切って与えます
  ・1令〜4令 学校で飼育
  ・6月  日 蚕を家に持ち帰り、脱皮の様子を観察
  ・5令    学校で飼育
  ・6月  日 蚕を家に持ち帰り、上蔟・営繭の様子を観察
  ・7月  日 繭かき、毛羽取り、選繭
  ・交尾、産卵 学校で観察

○2学期(糸引き)
  ・11〜12月  座繰り体験
         ※座繰り器を使用し、収穫した繭から糸を引き、繭から糸ができるまでを体験

○3学期(繭クラフト・機織り)
  ・1月    繭クラフト
         ※収穫した繭を使用し、繭人形やコサージュを作製
  ・2月10日 機織り体験
         ※絣の郷で手織り機によるコースターづくりを体験

  
 4月26日、担任と蚕の飼育に関する指導・アドバイスをしていただく関口先生とで、今年度の日程等について打ち合わせを行いました。
 今年度、関口先生のほかに、地元島村で蚕を一緒に飼育する金井拓美さんがお手伝いしてくれることになりました。 
桑の生育状況(4/26撮影) 
 桑の生育状況(5/6撮影)


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